年1回くらい持ち出したくなるSIGMA DP2。
もう10年と半年前のカメラで、あらゆる面に古さを感じる機種です。
(まあシグマのカメラは当時の周りのスペックともずれがあるので時代感は混乱するんですが)
このあとDPシリーズはセンサーの進化とともにモデルチェンジしていきますが、この初代シリーズならではの利点も実は沢山あります。それについて書こうと思います。
初代DPシリーズの良いところ
- 写真が500万画素弱しかない
基本はデメリットなのですが、少ない画素数の利点もあります。
デメリットは当然写真が荒く小さいサイズになってしまうことですが、たとえばフルHDであれば200万画素程度。画面いっぱいに映すにはフルHDモニターであれば問題ないです。
かといって200万画素ピッタリだと等倍鑑賞になってしまうのでこれはこれで辛いのですが、500万弱あればいい具合に縮小されます。
そもそもFoveonの良いところで等倍鑑賞にも耐えうる高精細な画質があるので、それも考えて必要十分な数値かと思います。RGBで1400万画素あるので、それに匹敵する(実際解像感にかんしては約2倍の1000万弱程度の)情報は持ってます。
・・・というのはあくまで「そんなにデメリットではないよ」というだけなんですが、それによって「データがかなり軽い」というのがあります。
ストレージの圧迫を防げるという面もありますが、Foveon機での一番のメリットは
現像が早い
に尽きます。Merrll、Quattroに慣れた体で現像作業すると、本当に早いです。一瞬です。SPPも進化してますので、現バージョンで作業すると本当に快適です。
もちろんトリミング耐性は落ちます。トリミングは基本しないというスタイルになるかと思います。あと4Kモニターが標準化してくる未来が来た場合にはその時は辛くなってきます。
- 小さい・軽い
最近のシグマではあまり聞けなくなった言葉です。
DP2を久々に持ち出すと、まず手にした瞬間「あ、小さい」と感じるのです。
QuattroはともかくMerrillはそこまで大きくなっておらず許容範囲だーとか思ったりもするのですが、改めて手に取るとやはり初代は小さいです。
そしてこれ、
ギリポケットに入れても許せるサイズ
に思えるのです。勿論服装やそれぞれの感覚はありますが、Merrillはやっぱカバンにしかしまえない。
500万画素の現像の楽さと併せて、最も軽快なFoveon機です。
- フラッシュが付いている
Merrillからなくなってしまった内蔵フラッシュ。初代だけは付いてるのです。
とはいえあまり使ったことはないのですし、Merrill以降のボディを更に大きくしてまで付ける必要も感じないのですが。
でも今思うと、フラッシュを使った絵を撮るのも面白いのではと。外付けすればいいのですが、自分みたいに普段全然使わない人間がわざわざ単体で買うようなこと、しないものです。更に持ち歩くかというと、持ち歩かないと思う。
インスタントに使えるフラッシュ、これは貴重だと今なら思えます。
- 動画が撮れる
これまた激レア。Foveon機で動画。考えるだけでワクワクしますよね。
初代DPシリーズ、撮れたんです。
↑クリックするとFlickr上で再生できます
解像度は320×240。
…正直にいいますと、使い物にならない代物です。メリットと言っていいものか。
スマホは当然のことガラケーレベルなのかもしれない。
「いざというときにあるのとないのとは大違い」とも言えない。いざというとき撮ってもその撮ったブツは到底使えない。
Foveonのデータ量から動画はムリがありすぎる。誰もが理解していることで、初代DPシリーズ以降動画機能はなくなってしまいましたが、おそらく100%だれも文句を言わない部分だと思います。
でも、でも、やっぱ「Foveonで動画を撮れる」という事実が見れることが楽しいのです。見れる以上、可能性も残ります。そしてその可能性が初代のみで見れる。実験的な試みを体験できる。そういう「完成度の低さ」がかえってこの機種を面白くさせてると思います。
センサーサイズも当時はAPS-Cより一回り小さく、MFよりは大きいというサイズ。
ボケ量も考え方によっては無二です。(無理矢理感あるので項目として挙げることはしないけど)
中古の数も減ってるかとは思いますが、とても安く手に入るので気軽にゲットしてみるのもいいかもしれません。特にRAW現像のストレスは低いので、他人におすすめするという点では一番かもしれません(他人におすすめするのにはメリットよりデメリットが響いてくる)
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