去年春に引っ越しまして、今の部屋に住んでおります。
キャッチ画像は内覧時に撮ったものです。不動産屋サイトの写真も全部保存してますが、勝手に使うのもあれなので。
部屋選定には各々色んな条件があると思います。
私がこの部屋を決めたポイントに「小上がり」がありました。今回はその小上がりについて雑談します。
メリット
メリット・デメリットは「小上がり」で検索すればすぐ出てくるので敢えて書くことも無いのですが。
(気分的に)寝っ転がりやすい、ホコリを防げる、座れる、”使わずの座敷”状態を防げる、床下収納が作れる、掘りごたつも作りやすい、等々ですね。
寝っ転がりやすいというメリットは裏を返せば「小上がり以外は床に座る感を無くせる」ということでもありまして。
私はリビングはソファーに座るタイプが好きでして。つまりは地べたに座らない、床にモノを置かない、そういうスタイルを好んでおり、そういう雰囲気を小上がりがあることでより強調できるメリットが感じられます。自分だけかもしれないけれど。
縁に座れるというのも効果があります。フル来客を想定してソファを用意するのは無駄がありますし、そうなると結局地べた勢を許してしまう。小上がりの縁に座れることで解決できます。
なおダイニングテーブルはそこまで好きではありません。あの高さまでいくとなんとなく落ち着かない。
床にちょっとモノを落とした時に拾う負担もあるし、床に寝っ転がるなんて想像できない状況になりますが、そこまでがっちりしたいわけでもなく、場合によっては床にちょっとものも置きたいし寝っ転がりたいし正座もしたいのです。わがままですがそこが塩梅。
次にリビングの広さ感が好きです。ファミリータイプでも一軒家でもない、まあ最小限面積で家賃を少しでも抑えたい派としてはリビングの広さと家賃のバランスは気になるところ。小上がりスペースが個別の和室なんかだとやはり狭く感じざるを得なくなります。来客用とすれば個室のほうが使いやすいのですが、年に数回あるかないかの為に毎日のリビングが狭くなり、物置にもできないのはなかなか複雑なチョイスともとれます。
とはいえ、この小上がりを来客用に流用するにはそれなりの制限もありますので一長一短。デメリット項に書こうと思います。
3つ目に、広いスペースの使いやすさを感じます。
床続きでだだっ広い状態も好きですが、以前の部屋がまさにそんな感じで、メインスペースが約18帖の正方形だったのですが、結構レイアウトが難しいかったのです。
これは部屋が広くなると面積に対して壁の割合が減る為で。棚やテレビ等は基本壁につけて設置するものなので、部屋が広くなる割合に比べて配置できるものが少ない。なかなかいい感じのレイアウトにするのが難しかったりするのです(それを考える楽しみも増えるのですが)。そこで前の家では棚や突っ張り本棚をパーティションにしてみたり工夫してましたが、小上がりがあると狭さを感じさせないパーティションができたような感じになり、なかなか便利でした。
デメリット
こちらも各サイトで、ルンバが通れない、子供が危ない、バリアフリー不可、などが挙げられていますね。
個人的デメリットはまず上述の来客用和室の代わりにできるか、という点です。
完全な代用はほぼ不可能です。特に我が家の小上がりは間仕切りのようなものはありませんし、和室でもないです。お客さんが泊まる際のプライバシー保護には限界があります。ただしある程度は工夫で対応できます。
まず畳ではないのは絨毯で十分です。寝るときはその上に布団を敷く訳ですし。
普段我が家ではこたつテーブルを常設してるので布団を敷く場合はちょっと労働が要りますがまあそれは仕方ないです。
あとは間仕切りの問題。これは来客者とのコミュニケーションで解決するのがベストかなと思います。つまり、「明日10時くらいに起きるね」と寝る前に伝えておくなどです。こう言っておいて、「10時くらいには部屋に入ってくる」を伝えておけば安心感もあるかと思います。まあ夜中喉が乾いたときとかは許してねと。ジロジロ見たりしないから。
自分だけ先に起きて準備して出かける必要がある、とかいう場合は難しくなりますが、まあ特殊例だし場合によってはリビングに極力入らないように前日から準備しておけば良いでしょう。
子供が危ない、というのは頷けます。とはいえ、我が家には子供はいないので問題ありません。友人の子が来るような状況になれば少し注意が必要かと思います。特に我が家の小上がりは角があるタイプなので。
段差の危険についてはどうでしょうかね。年齢にもよるかもしれませんが、実は私の祖父の家も小上がりがあったのですが、子どもたちで危険な目にあったパターンは見たことも聞いたこともないです。そこまで目くじら立てる必要もないのかな?と思いますが、用心は必要でしょう(祖父宅の無事故も親たちの用心の賜物なのかもしれませんし)。
非バリアフリーはどうしようもないデメリットです。
ですが、それは売る側のデメリットは多大ですが、選ぶ側は”困るなら選ばない”でOKな気もします。私の場合まずくなってくるのは順調でおよそ50年後あたりから。もっと弱くなるのが早かったとしても多く見積もっても30年は持ちます。
事故などで不慮に車椅子生活になったとすれば…まで考えるのは石橋を叩きすぎな気もします。
家に来る友人、両親、親戚まで考えると確率が上がりますが、その方々はここに住むわけじゃないので、この小上がりに上がれなくてもさしたる不都合はないでしょう。
この辺の問題は賃貸だからこそあまり考えずに住むポイントですね。
総合
小上がりがこの規模の賃貸にあるのは割と珍しいとは思いますが、
・床面積が少ない(家賃に対するコスパを上げたい)
・バリアフリーをあまり考える必要がない
場面こそメリットがデメリットに対して大きくなる気がします。実は小上がりは単身向け賃貸にこそ有用なのでは、と思いました。床下収納も貴重だし。
単身向けにはロフトがあることが多いですが、あれ荷物をはしごで運ぶの大変だし空調効きにくかったり(夏冷気が届かないとか)、借りる前の想像に比べての満足度が低いような気がします。まあ貸す側としては借りるときが重要だから美味しいのかもしれませんが。しかしここは1つ小上がり部屋を提案したいなーと思います。
小上がりだいすき
前述しましたが、祖父の家が小上がり付きリビングでした。祖父も祖母も他界し、その後数年間親戚が管理していたのですが、つい最近ついに限界が来て処分することになりまして。
私は子供の頃からこの家が大好きでしたし、親戚が集まったときなど小上がりの縁に座ってワイワイする雰囲気は忘れられません。
なので私個人の想い入れとして小上がりが大好きで、正当な評価はできないとは思います。
でも、この家に遊びに来た友人やその子供たちに楽しい雰囲気を味わって貰えば、”小上がりのある部屋”という特徴が、なんとなく素敵な空間として印象に残るのではないかな?と思ってます。自分がそうだったように。
家というのは利便性・合理性が全てはないです。対人だってそうだし、趣味性のモノもだし、家電だって車だって何か好き嫌いが生まれる。もちろん不便が多いとなかなか好きになれませんが、自分に合った”何か”で好きになるのは家・部屋も例外ではないと思います。
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